ここ最近日本株絶好調ですよね。
でも投資信託の画面を開くたびに不思議な感覚に陥ります。「あれ、思ってたのと違う」と。
投資の正解は「とりあえず米国株(S&P500など)を買っておけば間違いない」という空気一色でしたよね。
GAFAMに代表されるハイテク大手が世界を牽引し、右肩上がりのチャートを眺めていれば、寝ていても資産が増えていく。そんな「アメリカ最強神話」を信じて疑わなかった人も多いはずです。
ところが、最近はどうでしょう。
長らく「オワコン」なんて揶揄されていた日本株が、驚くほど粘り強く値を上げている一方で、盤石だと思っていた米国株が少し元気を失っている。積立投資の評価額を見て、「NISA、このまま米国株一本でいいのかな……」と、ちょっとした浮気心が芽生えている方も少なくないのではないでしょうか。
「アメリカさえ買っておけばいい」という安心感の揺らぎ
なぜ、あんなに強かった米国株にブレーキがかかっているのか。
専門家はいろいろ難しいことを言いますが、正解はわかりません。
期待値が上がりすぎていた?AIバブルが失速かも?円高?などなど様々な要因で下げているのだと思います。
近年はエヌビディアのようなAI関連株を中心に、米国株は「未来の利益」を先食いする形で猛烈に買われてきました。
でも成長の鈍化が見え始めたり、金利の高止まりが意識されたりすると、これまで強気だった投資家たちが「一度利益を確定させておこうか」と慎重になる。
今の米国株はそんな「踊り場」に差し掛かっているようにも見えますね。
一方で、日本株はどうでしょうか。
政治的な期待感から株高となり、円安進行とは逆に少しだけ円高に振れていることも後押しとなってバブル後最高値を更新しています。
また、これまで日本市場は米国市場に引っ張られることが基本だったのですが、米国市場が下げていても日本市場は上がるというこれまでとは少し違う状況にもなってきました。
「日本株が上がっているから」で飛びつく怖さ
ここで気をつけたいのが、日本株の勢いを見て「今すぐ日本株の比率を増やさなきゃ!」と慌てて動いてしまうことです。
投資で一番やってはいけないのは、上がっているものに後追いで飛び乗り、下がっているものを怖くなって手放すこと。これをやると、ほとんどの場合は高値掴みの安値売りになってしまいます。
今の日本株の上昇を取りこぼして後悔し、そして日本株が上がっているからと乗り換えようとする。これでは、常に市場のしっぽを追いかけているだけで、資産形成の本質から遠ざかってしまいます。
私たちが今、本当にやるべき「地味な継続」
相場が荒れたり主役が入れ替わったりする時期に、必ず意識していることがあります。
それは「自分の予測能力を信じすぎない」「周りに流されない」ということです。
プロの投資家でも、どの国がいつから上がりいつから下がるかを完璧に当てることは不可能です。
日々の仕事や家事で忙しい私たちが、マーケットの先読みで勝とうなんて無理な話なんですよね。
だからこそ、最近のような「日本株が強くて、米国株が怪しい」という時期こそ、当初の計画通り「淡々と積み立てる」のが、結局は一番の近道になります。
米国株が下がっているなら、それは「安く買えている」ということ。
日本株が上がっているなら、これまでの積み立てが「利益を生んでいる」ということ。
今の状況は、まさに「分散投資」の重要性を教えてくれています。
もし「全世界株(オルカン)」を持っているのであれば、その中には好調な日本株も、今は苦戦している米国株も、両方含まれていますし、個別株やETFでも複数の市場で購入している場合は上がっているものも下がっているものもあるはずです。
地域を分けて持っていると、どこかが下がってもどこかが補ってくれる。
この安心感こそが、投資を長く続けるための最大の武器なんです。
投資の「ノイズ」をシャットアウトする勇気
ネットニュースやSNSを見れば、「次はインド株だ」「いや、やっぱり日本株の時代だ」「米国株はバブル崩壊だ」といった極端な意見が溢れています。こうした情報は、時に私たちの判断を狂わせます。
でも、投資の成果が出るのは明日や明後日の話ではありません。10年、20年という長いスパンで見た時、今の「日本株の上昇」も「米国株の調整」も、長いチャートの中のほんの一箇所の小さな波に過ぎない。
「今、何が上がっているか」に一喜一憂するのではなく、「自分の資産が将来どうなっていてほしいか」というゴールを再確認する。相場がざわついている今こそ、ゆっくりコーヒーでも飲むくらいのリラックス感が必要なのかもしれません。
特別なことをせず続けた人が勝つ
マーケットの主役は、数年単位で入れ替わります。
かつて日本が世界を席巻した時代があり、その後にアメリカの時代が来た。そして繰り返しながら世界経済は成長していきます。
この変化を「チャンスだ!」と追いかけるのではなく、「ふーん、今はこういう流れなんだな」と一歩引いて眺める。その余裕こそが、最終的に大きな資産を築ける人と、途中で脱落してしまう人の決定的な差になるのだと思います。
今は少し米国株が苦しい時期かもしれませんが、それは次の上昇に向けた力を蓄えている期間かもしれません。周りの声に惑わされず、自分のペースを崩さずにいきましょう。
結局、最後に笑うのは「何も特別なことをせず、ただ続けていた人」なんです。(きっと)
