前回は米国市場におけるVIX指数(恐怖指数)の記事でしたが、
日本版のVIX指数も存在します。
それが日経平均VI(Volatility Index)です。
米国市場が動けば日本市場も動くことが多いのですが、日本独自の要因(円高・円安や国内の政策など)でマーケットが揺れることも多いため、日本株をメインに投資しているなら日経平均VIをチェックしておくことは必須と言えます。
今回は、この「日本版・恐怖指数」の正体と、米国VIXとの違い、そして具体的な活用術を解説します。
日本版・恐怖指数「日経平均VI」とは?
日経平均VI(Volatility Index)は、日本経済新聞社が算出・公表している指標です。米国のVIX指数がS&P500を対象としているのに対し、こちらは日経平均株価の将来(今後30日間)の変動幅を市場がどう予想しているかを表しています。VIXと同じで投資家の不安感が数字になったものです。
基本的な仕組みもVIXと同じで、大阪取引所における「日経平均オプション」の取引価格をもとに計算されます。
数字の目安
日本市場は米国市場に比べてボラティリティ(変動率)がやや高い傾向にあるため、目安となる数字も少しだけ高めに設定されます。
- 20前後: 相場が安定している「平時」。
- 30以上: 警戒モード。相場が荒れていてパニック売りの兆候。
- 40以上: パニック状態(東日本大震災やコロナショックなど)
米国VIXと日経平均VI、何が違う?
「米国のVIXだけ見ていれば十分じゃないの?」と思うかもしれませんが、実はこの2つには微妙な相違点があります。
- 「夜間」の影響力
日本株は夜間の米国市場の動きを翌朝に織り込むため、日経平均VIは朝一番で大きく窓を開けて跳ね上がることがよくあります。米国VIXが前夜にどう動いたかを知ることで、翌朝の日本市場の「パニック度合い」を予測するヒントになります。 - 為替(円高)との連動
日本市場特有の現象として、「急激な円高」が起きると日経平均株価が下がり、日経平均VIが急騰する傾向があります。米国株にはない「為替リスク」が指数の変動に拍車をかけるのが日本版の特徴です。
日経平均VIをどう投資に活かすか?
「日経平均VIが高いから危ない!売ろう!投資はやめよう!」と考えるのは、実はもったいない判断かもしれません。
日経平均VIが異常に高い時は、裏を返せば「売られすぎ」のサインでもあるからです。
日経平均株価が急落している最中、日経平均VIが40を超えてさらに突き抜けるような動きを見せたら、それは総投げ(全員が恐怖で売っている状態)の終盤である可能性が高いです。
過去のデータでも、VIがピークを打って下がり始めたタイミングは、絶好の買い場(リバウンド狙い)になることが多いのが特徴です。
恐怖を味方につける
日経平均株価の数字だけを見ていると、急落時に「どこまで下がるんだ…」と不安に飲み込まれそうになりますが、あわせてVIを確認すれば、「今は歴史的なパニック水準まで来ているから、むしろチャンスだ」と一歩引いた視点を持つことができます。
次にマーケットが揺れた時、ぜひ日経平均VIをチェックしてみてください。
